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Ricoh, Ricoh 3L
リコーによる特別展示「Soul/Soil: Designing the Invisible」が、ミラノデザインウィーク2025で発表されました。3ANDはメインビジュアルとウェブサイトを手がけ、さらに「Soul Bubble」と「Soul Motion」という二つの先鋭的な体験をディレクションおよびデザインしました。
この展示は、SOUL(人の精神)とSOIL(土壌や微生物)という二つの見えない領域を、没入的なプロトタイプ体験として浮かび上がらせます。私たちの健康を支える目に見えない微生物の存在に着想を得て、同じく不可視のAIやテクノロジーを用いることで、「見えないもの」との出会いを観客に促します。





SOUL BUBBLE は、個人の精神と身体の状態を映し出す没入型のアートインスタレーションです。十一面のスクリーンに囲まれた空間で、来場者はAIとセンサーを備えた一人用のソファに腰掛けます。ソファは姿勢や重心の変化、心拍、呼吸、手の動きを読み取り、その信号をリアルタイムに可視化します。
リラックス、集中、緊張、不安、興奮、瞑想、混乱といった心身の状態は解析され、微生物のようなパターンとなって空間全体に広がっていきます。体験の最後には、自らの行動データがスクリーンに映し出され、保存され、AIシステムの進化へとつながります。
参加者が増えるごとに、個人と集団のデータが積み重なり、差異や分布、新たな傾向が浮かび上がります。この継続的なプロセスは、インスタレーションを絶えず進化させ、人間の状態を記録し続ける果てしないアーカイブを形成していきます。興味深いことに、多くの来場者は自らの結果に強い関心を寄せ、そこに「高いリラックス」のパターンを期待して臨んでいました。
SOUL BUBBLE は、泡のように身体を包み込みながらも、未来のセンシング装置のプロトタイプとしての姿を見せ、テクノロジーが身体に寄り添い、魂に応答し、心と存在の奥に潜む層を浮かび上がらせます。






SOUL MOTION は、ユニフォームに組み込まれたロケーションタグを用いたインタラクティブマップです。センサーはリアルタイムのデータを捉えるとともに、過去3日間の天候やコミュニケーションの総量、来場者数、個々の軌跡といった記録を映し出します。
来場者が「土」や「ソファ」のゾーンに近づくと、仮想の微生物がその位置に群がり、環境条件によって繁殖したり衰えたりする様子を映します。センサーに軽く触れるとそれらは散り去り、絶えず変化する動的な地図が現れます。
微生物やテクノロジー、人間関係の繊細なリズムといった不可視のプロセスを映し出すことで、SOUL MOTION は私たちを取り巻く隠れた環境を見直し、人と人、人と自然とのつながりを改めて考えるきっかけを生み出します。









Haruki Murata (Ricoh): Exhibition Director / Creative Director
Satoshi Itasaka (the design labo): General Art Director
Yusuke Murakami (3AND): Digital Art and Experience Direction / Main Visual / Director (BUBBLE, MOTION)
Alexander Reeder (art and program): Technical Art Director
Yuuya Kato, Yuuta Kimura (Ricoh): Lead Engineer (AURA, BUBBLE, MOTION)
Toshiki Tanaka, Shuhei Watanabe (Ricoh): Engineer (AURA, BUBBLE)
Eisuke Umino (Ricoh): Designer
Takashi Ueno (Ricoh): Coordinator
Hiromi Murao (art and program): Designer
Kei Kawakubo, Nandham Jeeva (the design labo): Designer
Kayo Tokunaga (KT and CO): Coordinator
Sakiko Kobayashi (3AND): Web Designer
Yusuke Kamiyama (Spline Design Hub): Technical Director / Motion Designer (AURA)
Makoto Sakamoto (Spline Design Hub): Engineer(AURA)
Hiroki Matsuse (Pipe): Engineer (MOTION, BUBBLE)
Kazuya Okamoto (Enrai): Web Developer
Kohei Ito (BIOTA): Microbiology Advisor
Yasuyuki Ogino: Art Director / Engineer (AURA)
Tetsuro Takayama: Designer (AURA)
Junichi Akagawa: Sound Engineer (AURA, BUBBLE)
Yutaka Kitamura (Rudesign / Go motion): Photographer / Cinematographer